石膏

石膏とは

石膏は焼石膏(硫酸カルシウム・1/2水和物)と呼ばれるものと水を混ぜ合わせた結果、固まったものです。
石膏は水と反応すると数分から数十分で硬化しますので、量産が可能です。
私たちが目にする石膏は、2分子の結晶水をもつ硫酸カルシウムで、通常「二水石膏」と言われています。
二水石膏は120℃~150℃に加熱すると結晶水全体の3/2を失って焼石膏となります。
この焼石膏に水を加えると水和反応を起こし、再び元の二水石膏に戻って固まるという特徴を持っています。
このように水や加熱で固めたり元に戻したりできる扱い易さも利点の一つです。

石膏を使い方

石膏の性質を利用して、2枚の厚紙の間に水で練った焼石膏を流し込み、板状に固化させたものが石膏ボードです。
住宅建材として使われることが多く、最近はより耐久性や耐熱性に優れた建材として加工され、使用されるようになっています。

石膏は戸建て住宅や集合住宅、オフィスビル、会館などの様々な部屋の壁・天井・床に使用されます。
壁や床、天井に使われる理由として耐火性に優れていることがあげられます。
美術の分野では立体物の造形に石膏を使うことが多くあり、ホームセンターなどでも販売されているのを見ることが出来ます。

石膏で作られるもの

石膏製品にはいろいろなものがあり、代表的なものが住宅の壁などに使われる石膏ボードがあります。
その他には焼き物の型にも使われ、有名なのが津軽金山焼で石膏の型に液状の粘土を流し込み干支や置物が作られています。
模型用の石膏や、鋳造用石膏などがあります。
歯科病院でも歯形を作る際に使われており、義歯の作成やマウントを作るときにも活用されています。
また、骨折の治療にも使われており、一般にギブスと呼ばれているものは石膏出来たものとなります。

3Dプリントの材料としての石膏

石膏は3Dプリントの材料としても利用されています。
石膏パウダーに結合剤を噴射して一層ずつ固めてゆくことで立体を造形します。
造形物はもろく、微細な形状や、薄い部分があると折れたり、欠けたりするため機械部品にはあまり適しません。フィギュアのような寸法精度が必ずしも必要でないものの造形に使用されることが多いです。
また、データに色情報を持たせれば、フルカラーでの造形も可能です。
 

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